本日の一品

お手軽価格の本格派スマートウォッチXiaomi「SmartBand 10」をさっそく使ってみた

 運動を習慣化したいなら、スマートウォッチの導入がおすすめです。運動の強度を可視化できるため効率の良いトレーニングができますし、毎日の頑張りが記録として残るのでモチベーション維持にも繋がります。もちろん、体調管理や急な体調変化の把握にも役立ちます。

 では、どんなスマートウォッチが良いのかというと、選択肢が多すぎると言わざるを得ないのが現状です。最近では100円ショップで購入できる手軽なスマートウォッチもありますが、あまりに安価なものだと機能が不十分で、かえってストレスが溜まってしまうことも少なくありません。

 とはいえ、Apple WatchやGarminなど、数万円する本格的な機種の購入には二の足を踏んでしまう方もいるでしょう。そんな方々に筆者が常々「これいいですよ!」とおすすめしているのが、Xiaomi(シャオミ)製のスマートウォッチです。

 機種にもよりますが、価格は数千円から高くても1万円程度。それでいて「安かろう悪かろう」ではない本格的な性能を備えています。

 そんなXiaomiのエントリー向けスマートウォッチ「SmartBand」シリーズの最新機種、「Xiaomi SmartBand 10」を今回お借りする機会を得ましたので、ご紹介させてください。

「Xiaomi SmartBand 10 Ceramic」
魅了するセラミック製のボディ。これはいいものだ……。
充電器はシリーズ従来のものと同じ。本体背面に磁石でくっつけて充電します。
ウォッチフェイスも自由に変更可能。アプリから好みのものを選んで設定できます。

 お借りしたのは「Xiaomi SmartBand 10 Ceramic」という機種。「セラミック?」と思って手に取ると、本体部分が艶やかな白い陶器製でした。

 その美しさはまるで白磁。思わず「これは良いものだ……」と呟いてしまったのはさておき、調べてみたところ前機種の「SmartBand 9」にもセラミックボディの製品は存在していたものの、日本国内では販売されていなかったようです。待望の国内向け販売。この美しさをぜひ店頭で体感してみてください。

本体にボタンはなく、すべてタッチ&スワイプで操作。操作感は非常に軽快でひっかかりはありません。
スマートフォンからの通知もアプリ側から制御して出し分け可能。LINEの通知も快適に読めます。

 それはさておき、本製品で測定できるワークアウトは、ランニング、ウォーキング、サイクリング、トレッドミル、縄跳び、スイミングなど多数。筆者はウォーキングやランニングの際にスマートウォッチを活用するケースが多いため、試してみました。

ウォーキングトレーニング中の画面。経過時間・走行距離・心拍数が強調されてとても見やすく感じます。

 SmartBand 10の画面はシリーズ従来のものと同様、縦に細長い小型のディスプレイを採用しています。画面は小さいながらも、経過時間・走行距離・心拍数という運動時の主要データを明確に表示。

 さらに、現在の運動負荷をグラフで図示してくれるため、運動の効果を瞬時に理解できます。

トレーニング後に専用アプリMi Fitnessで測定結果を確認。ルートがアニメーション表示されるのが愉快です。
ランニングペースや脈拍などの基本的な項目から、ペース・ケイデンス・ストライドも含めて詳細に表示してくれます。

 運動終了後はウォッチ上でも測定項目を確認できますが、運動データが即座に転送・反映されるスマートフォンの専用アプリ「Mi Fitness」で確認するのがおすすめ。通ってきたルートがアニメーションで表現されるユニークな機能もあり、楽しみながらアクティビティを振り返ることが可能です。

トレーニング用「ランニングコース」機能。漫然と走りがちなトレーニングに活を入れてくれそうです。

 加えて、本製品は「ランニングコース」という機能も備えます。これは、SmartBand 10が一定の速度と心拍数を保った歩行・走行を指示してくれる機能です。インターバル走のような負荷の高いトレーニングにも対応しており、脚力の向上を目指せます。ランニングやウォーキングが単調になりがちな方には、ぜひオススメしたい機能です。

ワークアウトの項目を掘っていったら見つけたマインドスポーツ。脳を鍛えるということなのか……?

 ちなみに、ワークアウトのメニューをたどっていくと、上述の項目のほか、ダンス、格闘技、ウィンタースポーツだけでなく、凧揚げやフリスビーなどのレクリエーション、さらにボードゲームや囲碁将棋などのマインドスポーツまでが測定可能な項目にありました。これらのアクティビティでは心拍数を記録し、消費カロリーを算出できるようです。

Mi Fitnessのトップ画面に表示される「健康」。毎日必要十分な運動をしているかが一目で分かります。
「睡眠」の計測。深度など詳細な項目を取得することも可能ですが、バッテリー消費量が多くなるようです。

 ワークアウトのほか、一日の歩数やスタンディング時間、心拍数などを集計して、アプリ上の「健康」という項目で俯瞰して眺めることができます。睡眠データを計測できるのも嬉しいポイントです。

 睡眠中もスマートウォッチを装着したままではバッテリーの持ちが心配になりがちですが、ここでXiaomi製品の価格以外のもう一つの強みである「バッテリーの持ちの良さ」が活きてきます。

 本製品の場合は公称で、つけっぱなしでも20日間近くバッテリーが持つとのこと。それは流石に話を盛ってるでしょ……と思いつつ、実際に装着したまま丸一日が経過してもバッテリー残量が99%からほとんど減らず、その持続力に驚かされました。

 ぜひとも20日間の耐久テストを試したかったところ、残念ながら製品返却の時期が来てしまいました。

 手放しで賞賛してきたように思いますが、一つだけ難点をあげるとするなら、本製品はGPSを搭載していないことが挙げられます。歩行・走行の正確な距離を測定するためには、スマートフォンのGPSから位置情報を取得する必要があります。

 つまり、本製品のみを片腕に巻いてトレーニングに飛び出していっても、不十分な測定結果になってしまうわけです。とはいえ多くの方はトレーニング時にスマホも携行しているでしょうし、多くの場合は問題にならないでしょう。

 冒頭でも述べたように、本製品はお手頃な価格も相まって、スマートウォッチ初心者の方にぜひともおすすめしたい一品です。

 また、本格的なスポーツ測定・トレーニング機能を備えながらも非常に軽量なため、運動時に装着する測定機器をお探しの方にも、予備機としてでもご検討いただきたい製品です。筆者も、バッテリーの持続力を改めて検証するために購入を検討し始めています。

製品名発売元実売価格
Xiaomi SmartBand 10 CeramicXiaomi8680円
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