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キャリア契約で無料の生成AI、次に行くべき先は
2025年6月2日 00:00
生成AIが日々進化しています。調べ物をするとウソはつくし、手取り足取りプロンプトを必死に考えないとちょっとした作業すらしてくれませんが、生成AIができることに自分の目的がハマれば、便利に使うことができます。
そんな生成AIのサービスはいくつもありますが、無料で使うにはかなり制限が多く、結局まともに使うには有料サービスに加入する必要があります。ドル建ても多く、円安も影響して3000円前後が多いようですが、いくつも契約するような金額ではありません。
そんな中、携帯キャリアが生成AIの無料キャンペーンを実施しています。生成AIの有料サービスが無料で使えるというものですが、このキャンペーンも1年限りで、特に筆者の場合、ソフトバンクのキャンペーンが6月に期限が来てしまい、その後をどうするか検討しなければなりません。
年額3万円の生成AIが無料
ソフトバンクは、生成AIのPerplexityの有料版「Perplexity Pro」について、ソフトバンク、ワイモバイル、LINEMOのユーザーなら1年無料となるキャンペーンを実施しています。月額2950円、年額2万9500円のプランで、これを1年間は無料で使えます。
Perplexity Proは、当初は数少ないWeb検索を併用して最新情報を検索できた生成AIサービスで、生成結果に対してソース元が明示されることで、いわゆるハルシネーションのような生成AIのウソを確認しながら調べ物ができました。
最近はWeb検索が併用できるサービスも多く、独壇場というわけでもありませんが、それでもなお最新情報を検索する用途に向いています。個人的には、ドイツ語やフランス語、中国語といった外国語の最新情報を調べたい時に、「~に関してドイツ語で検索して日本語でまとめて」といった具合でよく使います。
検索した上で、そのソース元のサイトにアクセスして、翻訳ツールを駆使しながら読み込んで情報源にするというのがいつもの使い方です。多くの場合で、生成AIの生成結果には正しくない情報が含まれるからです。
有料プランということで、やはり利用頻度はほかの生成AIよりも多くなります。日々使っているので、もはや手放せない……といいたいところですが、それもあと1カ月ほどです。
ソフトバンク以外には、NTTドコモも生成AIの無料キャンペーンを実施しています。それが「Stella AI」です。eximoポイ活、eximo、ahamoの料金プラン利用者は、Stella AIのプレミアム(月額2728円)が1年間無料になります。
Stella AIは、複数のモデルを切り替えて生成AIが利用できるサービスです。Perplexityも似たような機能がありますが、Gemini、GPT-4.1、GPT-4o、Claude 3.7、Grok3、そしてtsuzumiなどが利用できるので、結果を比較しながら使えます。複数のモデルに対応した画像生成が可能なのも強みです。
月間3000回の生成まで可能で、モデルによっては1回の生成で3回分を消費する、といった違いがあって、使い放題というわけではありませんが、めったに使い切ることはありませんでした。AIモデルを比較できるのはいいところではあります。
Stella AIも1年間無料ですが、「自動更新」という点は注意が必要です。ソフトバンクのPerplexity Proは自動解約になるので安心ですが、Stella AIは解約を忘れると自動課金されるという良くない設計になっています。
いずれにしても、PerplexityとStella AIで生成AIを検証しているのですが、ここにさらにGeminiも入り込んできました。もともと、筆者は仕事用のアカウントとして、独自ドメインでGoogle Workspaceを有料契約しています。
当初は別料金だったGeminiなのですが、今年1月にWorkspace Businessのプランに統合されることが発表され、既存料金のままGemini有料版が使えるようになりました。
とにかく、Geminiも有料アカウントになったので、気兼ねなく頻繁に使えるようにはなりました。加えて、NotebookLMが、無料プランよりも多くの機能が利用ができるPro版となっているのは最大の恩恵かもしれません。
というわけで、現在はPerplexity、Stella AI、Geminiの有料プランを試すことができています。当然、ChatGPTやClaudeもあって、しかも単に質問に対する回答だけでなく、「ジブリ風」で話題になった画像生成や連携機能の幅広いChatGPT、データ分析が得意なClaudeなど、独自の機能も提供しています。
Stella AIのようにモデルを切り替えて回答を比較できても、グラフィカルな分析スライドを出してくれるわけではないですし、Claudeを選んでもイラストの画像生成をしてはくれません。
用途や目的に応じて最適なAIは異なっていて、単にモデルによって回答が異なるからといって、それが自分に最適なサービスとは限らないわけです。
ただ、さすがにいくつもの生成AIサービスを契約するわけにもいきません。Perplexityも1年間便利に使ってきましたが、6月以降、筆者のサブスク生成AI枠に、どのサービスが入り込むのかは、まだ検証が必要です。それこそ、毎月どれかを契約して検討していくことになるかもしれません。
外部のアプリなどとも連携できるAPIやMCPの存在も見逃せなくなっています。その辺りは現在無料のAPIが使えるGeminiもありますが、そのうち有料化されたら、これも踏まえた検討が必要になりそうです。
ちなみに、楽天モバイルは自らRakuten Linkアプリ内で生成AIサービスのRakuten Link AIを提供して、こちらは無料で利用可能です。ただしスマートフォンのみ、チャット回数制限がありといった制限もあり、各社サービスほどの機能はないため、代替にはならなそうです。無料なので、まずは生成AIの使い勝手を知りたいという場合にはいいかもしれません。