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シャオミ中国本社“シャオミテクノロジーキャンパス”を取材、同社旗艦店には電気自動車「Xiaomi SU7」の姿も
2025年6月26日 06:00
日本でスマートフォンやオーディオなどさまざまなデジタル製品を展開しているシャオミ(Xiaomi)、本社がある中国では、スマートホームから生活家電、電気自動車まであらゆるものを発売している。
今回は、シャオミのグローバル本社「Xiaomi Technology Campus」を見学できる機会を得た。同社のさまざまなソリューションが展示されているシャオミストア本社店をはじめ、研究施設や福利厚生施設などをご紹介する。
同社製品が一堂に揃うシャオミストア
本社の一階には、シャオミ製品が一堂に展示されているシャオミストアの本社店がある。日本で展開されているスマートフォンはもちろん、日本未発売のスマートフォンやタブレット、生活家電や電気自動車などが展示されており、実際に体験できる。
中国本土では、スマートスピーカーやスマートテレビはもちろん、洗濯機や炊飯器などの生活、調理家電、充電池や電源タップなど、生活に身近なものまでラインアップされている。また、日本では未発売のスマートフォン製品も展示、同社独自開発チップを搭載した「Xiaomi 15S Ultra」なども展示、販売されている。
ストアには、同社の電気自動車が展示されている。セダンタイプの「Xiaomi SU7 Ultra」やSUVタイプの「Xiaomi YU7」が展示されていた。
ストア2階には、リビングや寝室などをイメージしたショールームがあり、同社のスマートホーム製品を体験できる。ルームツアーは、ショールームの扉を開けた瞬間からスタートし、ユーザーが帰宅した、という想定でカーテンが自動で開いたり、空調が作動したり、ユーザーが何もしなくても環境が整えられるシミュレーションが体験できる。先述のようにさまざまな製品を展開している同社、エアコンや食器洗浄機、浄水器、温水便座のほか、電動歯ブラシなどの小型家電までラインアップされている。ショールームに展示されている同社製品は、その製品の特徴や価格も掲示されているので、ユーザーはより具体的にイメージできるようになっている。
同じ2階フロアには、同社の軌跡を辿れる展示スペースが用意されている。2010年創業の同社が、わずか15年で電気自動車までさまざまな製品を展開できた理由の1つは「ファンを大事にすること」だとし、同社がソフトウェア会社から徐々にハードウェアの展開まで進んだ軌跡を垣間見られる。
展示の中心には、同社の電気自動車の車台(シャーシ)が展示されており、同社の電気自動車への入れ込み具合がわかる。
さまざまな試験を行う「Xiaomi LAB」
ストアと同じ建物には、同社の研究施設「Xiaomi LAB」がある。自社製品を試験する施設だが、中国のキャリアなどほかの企業とのコラボレーションラボが用意されているのが特徴の1つ。
たとえば、China Mobileとのコラボレーションラボでは、3G/4G/5G、MIMOの電波に関する試験が実施されていたり、クアルコム(Qualcomm)とのラボでは、ノキアなど実際に商用の無線装置を使って通信性能の試験が実施されていた。このほか、放射線に関する試験などさまざまな試験が行われており、EUの基準よりもより厳しい基準に準拠した製品を展開しているという。
ラボには、同社が取得した特許の銘板が展示されている。担当者は、グループ全体で4万件の特許をもっているとアピール。社外のさまざまなアワード受賞歴も展示されており、同社の技術力をアピールする施設となっている。
巨大な地下街を想像させる福利厚生施設
本社内はいくつかのビルで構成されており、それぞれのビルが地下で繋がっている。地下には福利厚生施設が位置しており、その様はまるで1つの地下街が形成されているように見える。
たとえば、勤務時間中も利用できるというジムでは、日中の時間でも複数の従業員が汗を流していた。更衣室やシャワーも完備されているので、リフレッシュして仕事をこなせる。
社員食堂は、大きなフードコートのようなものから、スターバックスコーヒー、サブウェイ、ケンタッキーフライドチキンなどメジャーブランドの店舗も出店。日本食の店舗などさまざまな店舗が出店している。随所に同社のキャラクター「ミィトゥ(米兎)」が登場しており、ミィトゥの形をしたアイスクリームも販売されている。無人のショーケースからも商品を購入でき、QRコードの決済で扉が解錠され、商品を取り出せる仕組みになっている。